以下の学会で弊社社員がポスター発表いたしました。
学会名
第69回 春季日本歯周病学会学術大会
会期
2026年5月22日(金)~23日(土) ※弊社社員の発表は22日(金)
会場
アクトシティ浜松
ポスタータイトル
保険者データを用いた慢性歯周炎とメタボリックシンドローム構成疾患の発症及び要因に関する研究
要旨
慢性歯周炎(CP:Chronic periodontitis)は全身性疾患との関連が指摘されており、特にメタボリックシンドローム構成疾患(MetS:Metabolic Syndrome関連疾患〔糖尿病、高血圧症、脂質異常症〕)との相互関連性が報告されている。本研究では、大規模な保険者データを用いて、30歳以降の初回健康診断時点でCPおよびMetSのいずれにも罹患していない約13万例を対象に、保険者種別(健保、国保、後期高齢者)や健康診断情報から得られる検査値、生活習慣情報等を用いて、CPおよびMetSの発症を評価した。 その結果、MetSの累積発生率は、CP未発症例よりもCP発症例で高く、特に外科手術を伴う重症CP集団において顕著であった。既存研究においてCPのリスク因子とされてきた喫煙経験や飲酒頻度については、本研究ではリスク比が概ね1.0前後にとどまり、CP発症リスクの明確な上昇は認められなかった。一方で、女性、高齢、飲酒量の多さなどは、CPおよびMetSの発症に共通するリスク因子である可能性が示唆された。
今回のテーマ選定検討にあたって
第16回国際薬剤疫学会アジア会議および第29回日本薬剤疫学会学術総会にて発表した自主研究*では、メタボリックシンドローム構成疾患を有する症例における歯周病の発症という観点から、疾患間の関連性を評価しました。一方、今回は、メタボリックシンドローム構成疾患および歯周病のいずれも有さない「未病」の状態から、それぞれの発症に寄与する要因や相互の関連性について調査を行い、予防の観点からどのような介入・改善が有効であるかを評価することを目的として、テーマを設定しました。
*Association Between Metabolic Syndrome And Chronic Periodontitis in Japanese Claims Database
今回の発表を終えて
歯周病とメタボリックシンドローム構成疾患(糖尿病、高血圧症、脂質異常症)の関連について、DeSCヘルスケア株式会社が提供するビッグデータ(レセプトデータ)を用いて多面的に評価しました。歯科レセプト上での歯周病や残歯数の定義、疾患との時系列関係の整理に苦労しましたが、学会でのポスター発表を通じて、臨床上の歯周病診断の過程や解釈に関する貴重なご意見をいただきました。今後はいただいたフィードバックを踏まえ、解析条件の精緻化や結果の臨床的意義の整理を進めていきたいと考えています。
氏名:古川友花
役職:データアナリスト 専門分野:データベース研究、リアルワールドデータ解析、薬剤疫学
所属学会:日本薬剤疫学会、人工知能学会、日本歯周病学会
【学会発表】
・第30回日本薬剤疫学会学術総会 ポスター発表 解析担当「関節リウマチ患者における初回生物学的製剤導入タイミングに関する治療パターン分類および地域差評価」
・第16回国際薬剤疫学会アジア会議および第29回日本薬剤疫学会学術総会 ポスター発表 解析担当「Association Between Metabolic Syndrome And Chronic Periodontitis in Japanese Claims Database」
【研究支援実績】
・リアルワールドデータを用いた泌尿器がん領域研究において統計解析を担当「JAVEMACS-D: claims database analysis of avelumab maintenance therapy for advanced urothelial carcinoma in Japan」
